社員が少数である、家族だけで事業をやっている場合には、事業計画は必要ないでしょうか。そんなことはありません。頭の中で思い描いていることを紙に文章にまとめることによって、考えが整理されてきます。新たな問題点の発見があったり、新しいアイディアが生まれることもあります。実際に紙に書きとめておくと、普段の意識がかなり変わります。自分自身の行動をコントロールする力が働きます。事業計画書という記録が残るので、後日の反省材料にもなります。

数十ページに及ぶ立派な計画書でなくても、たった1枚に書いたものでも計画書です。下記の内容が入っていれば充分です。

  • 取引先や社員の心に訴える内容、方法、時期
  • 自分が果たすべき具体的な課題と、実際に改善すべき日々の行動計画
  • 将来損益に関する精度の高い上限と下限の予測、目標値

計画期間については、短期、中長期で考えるといいでしょう。

  • 長期:3~10年後くらいを目処とした理想的な姿
  • 短期:1年を単位として、長期の目標を達成するための目先の目標設定

短期計画の一部として、事業計画に基づいた月々の反省を行うために、行動計画と目標数値を月単位で決めておくといいと思います。

文章については、できるだけ自分の言葉で、相手の心に響くように記載しましょう。また、マーケティングや各種の資料等で客観的なデータを集め、それらを踏まえて内容を整理すると、文章に説得力がでます。